続夏目友人帳 第8話『不死の想い』感想〜それは、斑の想いでもある〜

ニャンコ先生のポテチの天晴な食い散らかしっぷりに少々びっくりした今回。
続夏目友人帳 第8話『不死の想い』今回は、ワンシーン感想です。



お菓子といい、尾頭付きの鯛といい、明らかに食い過ぎでメタボなニャンコ先生は、笑えるけど、ひとまずおいといて…。
一番気になったのは、人魚の血肉の話を夏目としていた時のニャンコ先生の様子でした。
「惜しい事をしたな、夏目。人魚を食って、不老不死になるチャンスだったのに。」
「そうなったら、先生。一生、友人帳は手に入らないぞ。」
「…ふん!」
何気ない会話のハズなのに、ニャンコ先生の目が妙にアヤシい。



“このままいっそ本当に夏目に人魚の血肉を食わせてしまおうか…。”



ニャンコ先生の目がまるで、そう言っているかのような気がしたのだ。



“不死の想い”を抱えてきたのは、何も人魚に限らず、斑とて同じ。



一瞬の出会いと別れを繰り返すよりは、ふと夏目を自分の側に引き入れてみたいと思ったかもしれない。



ニャンコ先生の目のアップ数カット…たったそれだけなのに、そんなことを思わせるシーンだった。



斑はその後、何事もなかったようにいつもの用心棒稼業に精を出し、夏目をサポートする。



斑も人魚も知っているのだ。



人は人であったままの方が幸せであることを。



永遠に見送り続ける寂しさを、愛する友にまで背負わせてしまうのは酷であるということを。



死ななければならない不条理。



死ねない不条理。



どちらも自然の摂理。



だからこそ、刹那に重ねた想いこそ、不死で永遠…。



そういうことなのかなぁ、と思った今回でした。



夏目友人帳(第5巻)



(あらすじ)



夏目が友達3人で、宿題合宿と称して訪れた民宿の池には、友人帳狙いの人魚がいた。



年老いた民宿の女将、千津は、子供の頃、人魚の血を飲ませてしまったかもしれない螢一さんのことをひどく気に病んでいた。その話を聞いた夏目は、その人魚を探して話を聞くことを決心する。



結局その人魚は、民宿の池に来た人魚だった。



友人帳を狙っていたのも名を取られていたから。



名を返すと人魚「笹舟」の心が夏目に流れ込む…。



人魚がかつて千津に渡したのは、実はぶどうの汁だった。



小さな優しいイジワルに心を痛めていたのは、笹舟も同じ…。



そんな笹舟の言葉は、千津にも届いていた。



次回『桜並木の彼』



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