黒執事 第24話『その執事、滔滔』最終回感想〜OPとEDの狭間で〜
天使を倒した後、ゴンドラでの死への旅路がEDの風景、そしてラストシーンは、前半バージョンのOPラストシーン…。
なんかそういうとこだけやたら巧くまとめたつもりなんだろうけど、箱だけ美しくても、中身がないことには、ちょっと面白みに欠けてしまったような、黒執事 第24話『その執事、滔滔』感想です。
OPやEDとの絡みまでしっかり用意して、曲とのシンクロもばっちり。
そこまでやるからには、大筋は当初から出来ていたんだろうに、どうして中身のプロットがあんなにズサンなんだか。
特にアッシュ&アンジェラは、まったくもってやってることが、意味不明で支離滅裂。一貫性がなさすぎて、話をとことんくだらなくしてしまった…。
“本当の天使なんてろくなもんじゃない”ってのを、やろうとしたのかとも思ったけど…本来の天使そのものへの理解が足りないのではないか。
天使が厳格すぎるあまりに、人間社会にそぐわないという風にするには、アッシュ&アンジェラは自分の欲望にまみれ過ぎ、穢れすぎている…どうにもならないタダのキモキャラになってしまった。いじり方がなってない。
肝心要の天使のキャラづくりがなってないせいで、オリジナル部分すべてが台無しになっている。
(日野さんの演技だげが無駄に光ることに…(涙)。)
見せたいシーンだけを積み重ねても、物語としては、成立しない。
サービスシーンも、行き過ぎると、かえって引いちゃう。
この監督さん、“腐”方面の理解も、『黒執事』という作品そのものへの理解も、プロットの立て方というものも、さっぱり分かってらっしゃらないんじゃないのか…。そんな気がする。
反面、原作者の“枢 やな”は、よく頑張ってたんじゃないだろうか。
アニメ版のシエルの衣装をたくさん用意したり、オリジナルキャラの原案も描きおこしたり…よく働いたと思う。
アニメ版ビジュアル部分の質を上げるのに、貢献したのは、間違いない。
おかげで、見た目は原作のイメージに忠実、声もばっちりなのに、中身だけが酷いという中途半端なことになってしまった。この中途半端さが、いかんかったような…。もうちょっとデタラメなら、あきらめも付き易かったよ…orz。
原作エピソードが、比較的駆け足だったので、あそこをうまく膨らませて、使用人たちとの日常をもっときっちり描けば、それだけで24話もったと思うのだが。
どうしてオリジナルにしちゃったのかなぁ…。
マダム・レッド編の出来が良かっただけに、余計にそう思う。
さて、最終回そのものについて。
このアニメ、勘違いや間違いがよくあるのだが、今回もやってくれた。
作品の中で“ロンドン橋落ちた”をモチーフとして多用していたのを、タワー・ブリッジでの悪魔セバスチャンと天使の対決に持って来て、うまくやったつもりなのだろうが…実はコケている(笑)。
本当のロンドン橋は、タワー・ブリッジの一本上流側の橋である。
タワー・ブリッジは歴史的にも、よくロンドン橋と勘違いされているくらい、外国人にとっては、勘違いの多い所だが、どうやら今回もそれっぽい。
タワー・ブリッジのシーンに、“ロンドン橋”の歌を持って来ようと思った時点ですでに間違っているのだ。
それはともかく、倒されたアッシュが、タワー・ブリッジ上部の中央に挟まっているが、どうやらあれは本物のタワー・ブリッジの同じ場所にある天使らしき飾りにちなんでいるようだ…って、え〜!???まさか天使案は、そこから???
(↑橋上部中央のエンブレムの絵柄が確認できてないので、この件は保留ということで…(苦)。)
あ〜、なんでもいいけど、
セバスチャンの悪魔姿は、またハイヒールだけですか!!
これだけは、期待してたのになぁ…。
しかも、セバスチャン、自分のことを醜いだなんて…。いや、絶対美しいに決まってる!と思う私。
死神たちの登場は結構うれしかった。
本当に全員眼鏡なんですね…。なんでも、キャラガイドによると全員近視なんだとか。それから、デスサイズは全部、園芸の刈ると魂を刈るをかけて園芸用品なんだとか。( ´艸`)プププ
やはりウィルみたいな人たちが、死神としては普通で、グレルが変わってたんですねぇ(笑)。
葬儀屋が大御所らしく大鎌だったのが、ナイスでした♪
あの隠された顔の下は、やはり眼鏡なんですよね?
鎖が付いてて、レンズだけ嵌めるタイプを想像してみたり…。
プルートゥは倒されて仕方ないけど、もうちょっと使いようがあったんじゃ…。
なんであの首輪は、最期まで誰も破壊してあげなかったんでしょうね。
ちょっと、不憫。
使用人たちは、きっと無事だと思うし、タナカさんも単純にお屋敷を去るだけなんて…ちょっとつまらない。この人たちは、後日談が見たかったような…。
そして、シエルの最期。
EDの舞台は、アーノルト・ベックリンの『Die Toteninsel』(「死の島」)という19世紀象徴主義の絵画がモデル(詳しくは、2/9当ブログ記事参照)。
まさか、死の島に上陸して、魂を取るとは…。
この島自体が「死」や「墓」のイメージなので、上陸した時点で死んでるんですけど(笑)。
「思いきり痛くしてくれ…。生きていたという痛みを魂にしっかりと刻みつけてくれ…。」
「では、坊ちゃん…。」
うわ〜〜〜〜!!!
ここだけは、画面の前で、じたばたしてしまいましたわ[E:heart04]
セバスチャン、やらしい口許だ、確かに(笑)。
(原作でエリザベスの母、フランシスにセバスチャンがそう指摘されている。)
最後は、クレジットだけがスクロール…。
まあ、これはよしとして…。
別に青い花の指輪はいらんのやない…という気も。
エリザベスからの手向けにしても、侍女が作ったものだし…。
せめて、エリザベスが作ったものにしてあげれば良かったのに。
*+:;;;:+*+:;;;:+*
黒執事は、本当にいろんな方に訪問、コメント&TB頂いて、本当にありがとうございました。また、他の作品でも、機会があれば、お越し下さいませ♪
↓原作は、まだまだ楽しみ♪ぽちっとよろしく!
なごやんさま、失礼します[E:#xEB61]
返信削除最終回見逃したので、レビュー読ませて頂き助かりました。
タワー・ブリッジは、1894年に完成した産業革命の申し子ですから、マザーグースのLondon Bridgeと勘違いするとは思えず、唄を使った意図は別にあるのかなと想像します。
『ロンドン橋』で検索した色んなページを読むと、歌詞の中のmy fair ladyという部分がa gay ladyという古いバージョンがあったり(男guyではないのですが、苦笑)、人柱を埋めて橋を造っていたという暗喩が含まれているからとか、それなりに考えて使われたのかも。
アッシュとアンジェラの二重存在も、タワー・ブリッジの向き合う双子塔にダブらせていたのかも?なんて今さら思ったり。
失礼しました[E:#xEAD9]
はじめまして♪amaと申します。
返信削除アニメ”黒執事”。
絵的に綺麗。でも内容目茶目茶。
��P&EDとなんとか帳尻を合わせてる・・・。
同じこと考えていた方がいらしたなんて感動!
記事を読んでとてもすっきりした気分になりました!ありがとうございます♪
こんばんは。とうとう終わってしまいましたが、最終話はやはり絵が綺麗でした。
返信削除��サービスシーンも、行き過ぎると、かえって引いちゃう。
この監督さん、“腐”方面の理解も、『黒執事』という作品そのものへの理解も、プロットの立て方というものも、さっぱり分かってらっしゃらないんじゃないのか…。そんな気がする。
全く持って 同感です。
どうして こんなことになってしまったのか・・・と。。
私も原作が面白いだけに ここを膨らませるだけで、十分24話いけると思いました。
せっかく原作では出番の少ない死神さんたちのキャラ作りが、雰囲気を壊すことなく生かされていたので オリジナルキャラは必要なかったと思うのです。
もし、使うのであれば、悪魔の敵は天使 とか
そんな安易な考えで持ってきて欲しくなかった。。
百歩譲って天使を対比させるのであれば、とことん聖なるものとして存在させ、その行動が行き過ぎであるがために人間には受け入れがたいとするなら分かるのですけども。。
あ、あと 私も指輪要らないと思いました(笑)
本当にいちいちまとめ方が残念でした。。
最後だけは おいしかったですけど^^
なごやんさんの感想
私が一番初めに思ったのは、このラストじゃ2期に続かないじゃん!!という事でした(笑)。
返信削除勝手に2期に心を飛ばしていたもので、ちょっと呆然としたり。多分最初からアニメならではのラストを考えていたのでしょうが、こんなもんだったら「シエルの挑戦はこれからも続く!!」みたいな感じの方がまだマシな気がします。
あと、気になった所といえばソーマ達が炊き出ししてましたが、あの人たちインドに帰ったのでは??まあ、ちょっと嬉しかったですけど。
「ロンドン橋」の使い方は、私も「これでいいのかな?」と思ったのですが、細かい知識がないのでなんとも言えません。
そういえば、中嶋敦子さんがスタッフで参加してるって噂があったんですけど・・・ガセですよね?スタッフロールに名前なかったと思うんですが。
何度もすみません。。黒執事 24話の感想を書いた後で、また別に全体の感想を書いてます。まだまだ しつこく書き続ける予定ですが、他の方のブログの感想の中でなごやんさんが一番参考になりましたし(ウンチクがありがたかったです♪)感想が近かったので紹介させていただいてもよろしいでしょうか?
返信削除バツマルさん、こんにちは!
返信削除��マザーグースのLondon Bridgeと勘違いするとは思えず、唄を使った意図は別にあるのかなと想像します。
“タワーブリッジ→ロンドン橋→マザーグース”という一連の発想自体が安易だと思うのです(こう連想すること自体が勘違いかと)。
そもそも、タワーブリッジは歴史的にも、そのレトロな外観と有名さから、マザーグースの「ロンドン橋」と誤認されることが多く、わざわざ旅行ガイドでも「ロンドン橋ではない」と注釈を必要とする程です。従って、タワーブリッジにはいつもロンドン橋のイメージがつきまとっているのです(絵本の挿絵などでもよく歌とセットになってますし)。
監督は、この最終回の天使とのシーンに使いたいがために、これまで本編中何度もこの歌を使ったと思われます。
なのに、歌とタワーブリッジとは、何の関係もないのは、どこか滑稽に感じざるを得ません。
キャラ達とこの歌の接点も見いだせない以上、ひとりよがりな演出だと想います。もっと、キャラと歌の接点がちゃんと描けていれば…、物語に奥行きがあれば…、何かしら効果があったと思いますが…。
おそらく監督は、「天使を人柱とした橋を悪
amaさん、初めまして♪
返信削除��同じこと考えていた方がいらしたなんて感動!
私も、同じ感想の方が思ったよりたくさんいらっしゃることが分かって、うれしいです♪
原作の黒執事のノリが製作陣にも理解されてれば、良かったのになぁ…と思います。
また、他の記事にも遊びに来て下さいね♪
それでは、コメントThanksでした!
らいちさん、こんばんは!
返信削除��せっかく原作では出番の少ない死神さんたちのキャラ作りが、雰囲気を壊すことなく生かされていたので オリジナルキャラは必要なかったと思うのです。
まったくもって同感です!
グレルなんて素晴らしかったのに!
��とことん聖なるものとして存在させ、その行動が行き過ぎであるがために人間には受け入れがたいとするなら分かるのですけども。。
なんで、ちゃんとした対比を描かなかったのか…そこが分からんです、ほんと。
全体として、妙に惜しい感じが、余計にモヤモヤするんですよね。
��なごやんさんの感想はとても興味深く読ませていただきました。
TBでも御世話になりありがとうございました。
こちらこそ、らいちさんの感想いつも楽しく読ませていただきました。
��胸のつかえがすっきりすることが、多かったです♪)
コメント&TBもありがとうございました!
また、機会がありましたら、時々見に来て下さい!
よいこさん、こんにちは!
返信削除��このラストじゃ2期に続かないじゃん!!という事でした(笑)。
契約の印のペンタクルが入った方の腕を切り取られてしまったので、もし2期があるとすれば、そこかなぁ…と。(まあ、この終わりから、2期やられたらコケますけど。(苦笑))
��「シエルの挑戦はこれからも続く!!」みたいな感じの方がまだマシな気がします。
同感です!!!!!!
��ソーマ達が炊き出ししてましたが、あの人たちインドに帰ったのでは??
そういえば、アニメでは、帰るって言ってましたよね(笑)。
ま、帰るのにちょうどいい船が、出航しなかったってことにしておきましょうか(笑)。
��「ロンドン橋」の使い方は、私も「これでいいのかな?」と思ったのですが、細かい知識がないのでなんとも言えません。
やっぱり、“ここでそれ?”という感はありますよね。
アニメ版は、安易なイメージが多過ぎです(泣)。
��中嶋敦子さんがスタッフで参加してるって噂があったんですけど・・・
中嶋敦子さんのwikiには、ありましたよ。
「原画」に参加してると…。
ただ、真偽の程は分かりません。
裏が取れてないので…。
それでは、
再び、らいちさんへ
返信削除��なごやんさんが一番参考になりましたし(ウンチクがありがたかったです♪)感想が近かったので紹介させていただいてもよろしいでしょうか?
恐縮です(でも、うれしい♪)。
すいません、らいちさんのブログの方へお返事を書きに行ったのですが、なぜかハネられてしまって、書き込めなかったので、こちらでお礼を(何度やっても禁止ワードで引っかかるのですが…普通のあいさつ文なのに、何故????)。
当ブログを紹介頂いて、ありがとうございました!
似たような感想の方に出会えてよかったです!
いつもコメント&TBもありがとうございました!
また、時々遊びに来て下さいね♪
なごやんさん わざわざコメントをくださったのに申し訳ございません!!
返信削除調べましたら『紹介』というのを禁止ワードに入れてましたので それだったのかも・・・
よく迷惑なコメントが入るものですから(^^;
外しておきましたので またよろしかったら遊びにきてくださいませ。
私もこれからもお邪魔させていただきます♪
らいちさんへ
返信削除��調べましたら『紹介』というのを禁止ワードに入れてましたので それだったのかも・・・
かえって、お手数かけてしまってすいません。
是非、また遊びに行かせていただきます。